■2010年10月掲載

乾燥と咳の季節
秋葉薬局 秋葉 静夫 先生

 今年の夏のひどい暑さも段々と和らぎ、少しずつ秋めいてきました。秋は乾燥の季節です。この時季から徐々に、のど、口の中、皮膚、髪の毛、目などに乾きが目立ち始めます。

 外から入ってきた外邪が、のどから肺へと病が進行していくとカゼの咳が出始めます。乾燥の季節に多いのは痰が少なく渇いたタイプの咳(コンコン咳き)ですが、そればかりとは限らず、痰を多く伴う湿ったタイプの咳(ゼロゼロ咳)や、のどや気管支が乾いていて痰が引っかかりなかなか喀出されないようなタイプの咳も見られます。

 それぞれのタイプの咳への対処としては、
(1)乾いた咳は潤す(麦門冬湯など)
(2)湿った咳は乾かす(平喘顆粒など)
(3)少量の痰が引っかかるなら潤しながら痰を消す(潤肺糖漿など)
というように、目的別で使用する漢方薬が異なってきます。

 また、気管支が狭まるような激しい咳には、麻杏止咳錠(まきょうしがいじょう)等の咳止め薬でいったん咳を鎮めておく対処も必要です。咳のために呼吸が辛いと、いつまでも落ち着けずに緊張状態が続くので、まず呼吸を楽にして気持ちを安心させる発作止めとしても重要です。喘息の患者さんにも、これらの薬はお使いいただけます。

 食養生の面では、乾いた咳には潤いを与える梨や柿、百合の根などを食したり、湿った痰が多い咳なら肉や生魚、乳製品などの消化の悪い食べ物を控え、胃の調子を整えることなどが大事です。中医学には「痰は脾で作られる」という言葉があります。(脾は消化吸収の働きをする場所の意味です)つまり、胃腸の消化吸収状態が悪いと痰が増える傾向になりますよ、ということです。咳や喘息の時は、食事の内容がとても大切です。

 ちなみに、カゼや咳などで喉が荒れてしまっているような時は、唐辛子などの辛い食べ物は避けましょう。刺激が強すぎます。

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 静岡中医薬研究会の会員店が扱う商品リストに、この度百合の根が配合された百潤露(ひゃくじゅんろ)というお茶が加わりました。口の渇く秋から冬に特にお勧めです。




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